第1回

　きれいになった北京 　　坂本 安廣

　北京留学も今年で三度目となりました。今までの北京は混雑・喧騒・大気汚染とあまりきれいな街とは言えない都市でしたが、今年の北京はきれいです。
　先ず北京首都空港の新設された国際第３ターミナルは広大で清潔です。作業員が整列して行動する光景は、目新しいものがあります。建設工事の中止・車輌制限などで人も車も少なくなり、空の色もきれいになりました。
　先生方も心なしか垢抜けた感じがします。行きつけの朝食屋も小ぎれいなレストランになりましたが、豆腐脳・小米粥・油条・焼餅・包子など北京古来の朝食が取れなくなったことは、寂しく残念です。

　最高！｢北京風雷京劇｣観劇
　　　　　　中野 智子

　北京オリンピックの最中、三度目の留学は矢のごとく２週間が過ぎました。北京はもう短い秋のはじまり。
　大学は夏休みとあって学生もチラリホラリ。静かな校舎での短期留学生だけの授業の始まりです。
　クラスメイトはオランダ人、インドネシア人、日本人と７〜８人で、午前中はしっかり授業。昼寝の習慣がない日本人は、昼食後すぐに午後の行動開始です。
　北京はオリンピックに向けて、都市整備が進み、近代都市さながらというところです。大学の前には地下鉄10号線の駅ができ、市内をめぐるには相当便利。そのうえ、地下鉄・バス共通カードを六百円(日本円)程買えば、何処までも乗換えで足が伸ばせるのも魅力の一つでした。
　北京動物園にはじまり、前門・王府井・鳥巣の夜景・ラマ教の雍和宮・頤和園・后海と名所旧跡巡りがとめどなく続く中でオリンピックのマラソン競技を目にすることが出来るとは！
　また｢北京風雷京劇団｣松岩団長の孫悟空の観劇が最高でした。化粧といい、立ち回りといい、｢福岡公演｣の成功に向けて胸躍る思いでいっぱいです。
　今年の留学はオリンピックにまつわる事情で北京と上海組に分かれましたが、北京組は、文字通り｢よく学び、よく遊ぶ｣を地で行き、学校内では中国人以外とも国際交流を重ねた方もあり、有意義な生活でした。